夢の中でわたしにはペットマニアの夫がいました。
夫がたくさんの動物をペットショップで買ってきました。
山猫、浦島太郎が乗れるような大きな亀、人間も丸呑みできそうな大きな蛇などなど。
大蛇が入っている檻には本日のSALEだったといって、餌に雄鶏がはいっていました。
大蛇はとぐろを巻いて寝ているので、雄鶏は元気に無邪気に跳ね回ってます。
わたしはこれらのペットの餌をやったり檻の中の掃除などの世話を言いつけられました。
「大蛇は餌の雄鶏がなくなったらまたやればいいから。」
そういわれましたが、元気に動き回っている雄鶏を見てるとなんだか食べられてしまうのは
かわいそうで、変わりに鶏肉でも餌としてあげられないかなと思いました。
でも鶏肉をあげると、鳥のにおいと味を覚えてしまって、せっかく共存してるのに、
わざわざ雄鶏を襲わせる引き金にならないでしょうか。
そんな風にも思ったのでやめました。
わたしがとてもかわいがっているペットの猫が好奇心でいっぱいで巨大な亀の
檻に近寄り、顔を亀の顔に摺り寄せます。
「食べられでもしたら・・・」
心配気にみてると、
「だいじょうぶだよ。この亀は草食だから。」
と夫がいうので、どんなに猫が亀に近づいても気にしなくなりました。
「大蛇の餌は無くなったらやればいいけど、無くなったらすぐにほかの動物をやらないと
だめだよ。腹をすかせると出てきて人間を襲っちまったら大変なことになるから。
雄鶏が食べられ始めたらすぐにペットショップに電話すれば、食べ終わるまでに
その日のSALE品を届けてくれるから。」
そういわれて、雄鶏と大蛇のいる檻を時々観にいってました。
「生きてる動物を餌としかみないで、本日のSALEとかっていうのもいやな話だな」、
わたしはそう思いました。
食べ始めたらすぐにペットショップに電話をして次の餌の準備をするというのも、
こんなに無邪気に元気に遊んでる雄鶏が殺されるのを待ってるようでとても
いやな気分になりました。
そういえば猫がいないな、そう思いながらネットに向かうと、夫がエッセイに
ペットの猫が亀に食べられた話を書いていました。
「肉食だったんだ。」
ものすごいショックと悲しい気持ちでいっぱいで大蛇の檻に戻ると、
雄鶏は食べられ、大蛇は餌を探しに逃げてしまっていました。
わたしは怒鳴られ罵られ、「すぐ探して来い」と言われました。
あわてて近所中を走り回って探しながら、もし大蛇に遭遇したら、どうやって
家に連れ戻せばいいんだろうと思いました。
わたしが食べられてしまうのか、警察を呼んでもおまわりさんはすっとぼけて
きてくれない、近所の男性だって助けてくれないだろう。
でも連れ戻さないと叱られる。
ふと、こんなに恐ろしい大蛇と猫も食べてしまうような亀を買ってきたのは、
世話をしてる間にわたしを食べさせようという魂胆からだったのかなと
思いました。
それならなおさら、生きて大蛇を檻にいれるか、せめて大蛇に勝ちたい。
そう思いながら大蛇を探しているうちに、どんどんと身体の中に熱く太い
根源的な生きる力、サバイバルのための本能みたいなものが
息づくのを感じてきたところで目が覚めました。
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