階段の途中にアロマキャンドルを置いて火をつけた。
小さなグラスの中いっぱいに火がゆらゆらと燃えている。
と、大きな火がふわっとすぐ横の壁に触れたかと思ったら、
壁に青い火がうっすらと線状にゆらめいている。
「あ、火事になっちゃう」
そう思って台所に行って、コップに水を入れてきた。
火は広がって赤い炎になっていた。
コップの水をかけると、なぜか炎が一層高く燃え出した。
あわてて台所に戻ってまたコップに水を入れて、炎にかける。
3回くらい繰り返してもどんどんと炎の勢いが強くなる。
「コップの水じゃ足りない、わたしったら何やってるんだろう。」
もう階段は火の海で近寄れない状態になっていた。
「あれ?わたし、もう家から出られない?」
火事なんだってことを認識した。
なんでこんなに鈍なんだろう。
自分が火事を起こして死ぬかもしれないなんて
思ってなかったから。
それに急に火の回りが速くなって、はじめはこんなになるなんて
思ってなかったから。
どうしよう。
近所の人たちはお勤めだったり、お茶のみにでかけたりしていて、
たぶん窓が割れて火が外にまで燃え出しても
なかなか気づかないだろう。
わたし死ぬのかな。
どうしよう。
なんでこんなに落ち着いてるんだろう。
いや、落ち着いてるんじゃなくて、怖すぎてぼうっとしてるんだ。
そんなことを思ってたら目が覚めた。
改めて怖い夢だと思った。
火事で亡くなる人ってこんな感じなんだろうな。
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