夢は時に思いもよらない土地に案内してくれる。
昨夜の夢がまさにそうだった。
わたしはインドのダラムサラというところの
坂道の途中に立っていた。
「声」がチベット子供村へと
案内してくれた。
チベットの子供たちが難を逃れるために、
危険を賭してヒマラヤを越えて、
この地に亡命している。
軽装で越山するために、
凍傷で手足を切断した子供もいた。
でも、命はあったのだから、
喜んであげるべきなのだろう。
こんな小さい子達が、親や家族から離れて、
まさに身体の一部とも引き換えに、
命がけでインドに逃げている現実をみて、
とてもショックだった。
中には目の前で家族が惨殺されたような子も
いるのだろう。
でも、子供たちの笑顔は屈託なく、明るい。
憎悪や怨恨などの邪の念の無さに当惑する。
アタラクシアという言葉が浮かぶ。
この子たちのこれまでの人生、これからの人生を
考えると、平常心を与えてくれる
仏教はなんてすごいものなのだろう。
「恨みは恨みによって息(や)まず。
恨みは恨みなきによって息む。」
そんな仏陀の言葉を思い出した。
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