コルベ神父の夢を視た。
炎天下のアウシュヴィッツ強制収容所のグラウンド。
同じグループの一人が脱出したので、
連帯責任でグループの中から10名が無作為に囚人番号で呼ばれ、
餓死室に送られることになった。
選ばれたひとりが「わたしには家族がいる。死ねない。」とパニックになった。
「わたしがこの人の代わりに死にます。」
そうコルベ神父は言って、簡単に彼が餓死室に入ることで収まった。
餓死室の中に閉じ込められて、
飲まず食わずでトイレもなく、
囚人たちは錯乱状態に陥ってむごたらしい死を迎えるのが常だけど・・・
と看守たちが奇跡だと驚くことが
餓死室であった。
餓死室にコルベ神父と共に入った9名は
凄まじい飢えと渇きに耐え、
最後まで人間らしく、
祈りと神を讃える歌を歌って、
餓死室は聖堂さながらだった。
2週間後、コルベ神父と数名がまだ生きていて、
注射で「殺処分」された。
幼い頃に彼の存在を知って、尊敬していた。
でも、実際に目の当たりにして、
自分が代わりに死ぬ勇気と、
最後まで自分を節制するだけではなく、
廻りの心の灯となり、誰一人錯乱して苦しみをむき出しにするでなく、
共に静かに祈りと歌のうちに人間らしく死を迎えるように
感化する彼の力はほんとうに並みはずれてすごいものだった。
目が覚めて、なぜコルベ神父の夢を視たのだろうと
考えている。
彼とゼノ修道士には子供の頃から学生時代に確固たる呼びかけがあるまで、
ずっとわたしには十字架というか何か存在のキーとなってしまった
人たちだった。
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