この地域の人間共通の記憶を最低限インプットしてやってきた
宇宙人の夢を見ました。
姿は普通の日本人でした。
坂道を登っているとき、坂道の面に垂直に歩いていたら、
人々が奇異な目で見て、
「ふつうは海面に合わせて垂直に歩くもんだ」
とたしなめられました。
しばらくいくと、薬屋の前に緑色で頭に2つたんこぶがあって、
そこに目がある人形がありました。
「これは何を表す像なのか?」
薬屋では子供連れの客の子供のほうに、この緑色の人形の小さいものを
配っていました。
謎に思いながらさらにいくと、文房具を売っているお店がありました。
でもチョコレートや飴も売っています。
ねずみが服を着て立って笑っている絵が食べ物に描かれていました。
「これはねずみが喜んで食べたいほどうまいという意味なのだろうか?」
近くでは無表情で口がない白い猫が服を着ている絵の飴がありました。
「これは猫が好きな食べ物で、人間は食べないのだろうか?」
ここまで歩いてくるまでにずいぶん見かけた犬という生き物の絵が
描かれている食べ物がないのが不思議でした。
ふと「L」「O」「V]「E」という文字があちこちにあることに気づきました。
壁のディスプレイにも靴下にもノートにも食器にも、客のTシャツにも
心臓をデフォルメ化した絵とともに書かれています。
それは彼からは緑の人形や服を着て立つねずみや猫の絵と同じで、
人類共通に頭に描いているものの姿では現実にはないのだけれど
現実にあるものから抽出して象徴化した人類共通のものに見えました。
保育園の前を通ったとき、母親が子供を怒鳴って、子供の頬がひび割れるほど
子供が泣き叫んでいました。
「この実態から、どうやって人類共通の記憶である穏やかでやさしげなLOVEを
抽出して夢を抱くのだろう。」
そんなことを宇宙人が考えていたところで目が覚めました。
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