今日は早く寝付いたと思ったら、織田信長の夢を視て目が覚めました。
夢の中で、織田信長が幸若舞「敦盛」をいよいよ桶狭間の戦いを前に陣地で舞っていました。
桶狭間の戦いは今川義元軍約四万五千人と、信長軍約二千人との戦いです。
「人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか
これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞ」
敦盛のあらすじは、一ノ谷の戦いで源氏軍に押されて
平家軍が退却する際、笛の名手だった平敦盛は愛用の横笛を忘れて
取りに戻ったために退却船に乗り遅れてしまいます。
そこに源氏方の武将、熊谷直実が通りがかり、敦盛に一騎討ちを挑みます。
実戦経験の差はあまりに大きく、敦盛は捕えられてしまいます
ところがいざ首を切ろうとしたときに、まだ元服間もない紅顔の武将が、
数え年16歳の平敦盛であることを知り、直実の子熊谷直家は、
この一ノ谷合戦で同じ16歳で討死したばかりだったので、
息子の面影を重ね合わせ、将来ある若武者を討つのをためらいますが、
一緒にいた源氏側の武将たちがいぶかしがるので、
直実はやむを得ず敦盛の頸を討ち取ります。
一ノ谷合戦は源氏方の勝利に終わりましたたが、
若き敦盛を討ったことが良心の呵責となり、
直実は出家を決意する、というものです。
この話をなぜ信長は好んだのだろう、と夢の中で思いました。
勝ち目のない、実戦経験に差がありすぎるものでも
戦わなくてはいけないときがあると自分に言い聞かせる敦盛側への共感からか、
殺したくなくても殺さないといけない場合もあり、
それへの良心の呵責を感じる直実側への共感からか、
そんなことを考えた夢で、目が覚めても感じることが多いものだったので
書き留めておきます。
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